リコピンがコレステロールに及ぼす効果とそのメカニズム:リコピンを積極的に摂取する理由とは?

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コレステロールとリコピンの関係性について、皆さんはどの程度ご存知でしょうか。コレステロールは、身体に必要な物質の一つですが、過剰に摂取すると健康リスクを引き起こすことがあります。その一方で、リコピンという成分は、コレステロール値を下げる効果があるとされています。本記事では、コレステロールとリコピンの関係性について、詳しく解説します。

この記事を読むことでリコピンがなぜコレステロールと関係があるのかを知ることができ、リコピンをどのように自分の生活に取り入れたらいいかがわかります。

shu

僕も病院でLDLコレステロールが高いといわれているから興味がありました。それでは行ってみましょう!

目次

コレステロールの役割とリスクについて

コレステロールの役割

コレステロールは悪いイメージが多いですが、実は体にとって重要な役割がります。

コレステロールの役割
  • 細胞膜の構成成分
  • ホルモンの合成
  • ビタミンの生成
  • 胆汁酸の生成

実はコレステロールに関しては不足しても過剰でも寿命が短くなるという結果がでています。

shu

不足しても寿命が短くなるなんて驚きですよね。

コレステロールが不足した場合も免疫機能の低下を招き、脳出血の危険を増加させます。これまでの疫学調査(米国MRFIT)では、多くても少なくても寿命が短縮するといった結果が出ています。

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高コレステロールのリスク

現代にとっては過剰に摂取するというパターンが多く、血管内に蓄積し、動脈硬化や心臓病の原因となることがあります。

ここでコレステロールの健康リスクについてもう少し詳しく見ていきましょう。

イギリスのオックスフォード大学で発表された研究によると、高コレステロールは、心臓病リスクを増加させることが示されています。

参考文献 Yusuf, S., Hawken, S., Ôunpuu, S., Dans, T., Avezum, A., Lanas, F., … & Lisheng, L. (2004). Effect of potentially modifiable risk factors associated with myocardial infarction in 52 countries (the INTERHEART study): case-control study. The Lancet, 364(9438), 937-952. doi: 10.1016/S0140-6736(04)17018-9

アメリカの医療研究機関であるNational Cancer Institute(国立がん研究所)が発表した論文によるとがんと高コレステロールにも関係があるという発表がされました。

韓国の成人を対象としたこの大規模な前向き研究は、高コレステロール、またはそれに相関する因子が、前立腺がん、乳がん、結腸がんなどのいくつかの悪性腫瘍のリスクと正の関連がある可能性があるという新たな証拠を提供するものである。

参考文献 Kitahara, C. M., Berrington de Gonzalez, A., Freedman, N. D., Huxley, R., Mok, Y., Jee, S. H., … & Lee, J. S. (2011). Total cholesterol and cancer risk in a large prospective study in Korea. Journal of Clinical Oncology, 29(12), 1592-1598. doi: 10.1200/JCO.2010.30.9744

shu

がん、心臓、肝臓など高コレステロールは様々な悪影響がでるみたいですね。怖い怖い

リコピンってそもそもなんだっけ?

次に、リコピンとは何か、どのような食品に含まれるか、またどのような効果があるかについてご説明します。

リコピンとは

トマトのイメージが強いですが、リコピンはこんなものに含まれています。

  • トマト
  • 赤パプリカ
  • グァバ
  • スイカ

含有量をわかりやすく表にしてみましょう

shu

トマトのイメージが強いけど意外とそんなでもないんだねと思いませんでしたか?

そこにトマトを加熱加工したものを加えるとこのとおり

トマトは加熱加工することでリコピンが大幅に増えるということがわかります。

参考文献 日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省

リコピンには下記のような効果があるといわれています。

  • 抗酸化作用や免疫力の向上。
  • 心臓病や脳卒中のリスクを低下。
  • 動脈硬化を防止。
shu

今回はこれらのことは取り上げないけどかなり有益な成分ということはわかりますね。

リコピンとコレステロールの関係

ずばり!リコピンをとるとコレステロールは下がる?

では論文からリコピンがコレステロールに及ぼす影響について見ていきましょう。

アメリカの学術誌”The Journal of Nutritional Biochemistry”の発表によるとリコピンの摂取により総コレステロール、LDLコレステロール(悪玉)が減るということが報告されています。

The supplementation of lycopene has been shown to intentionally decrease plasma total cholesterol, LDL cholesterol, and triglycerides levels.

@article{cheng2017tomato, title={Tomato and lycopene supplementation and cardiovascular risk factors: A systematic review and meta-analysis}, author={Cheng, Ho Ming and Koutsidis, Georgios and Lodge, John K and Ashor, Ammar and Siervo, Mario and Lara, Jose}, journal={Atherosclerosis}, volume={257}, pages={100–108}, year={2017}, publisher={Elsevier} }

一般的にコレステロールはHDL(善玉)とLDL(悪玉)に分類されていてバランスが大事です。LDLコレステロールが増えすぎる場合が多いので気を付ける必要があります。

LDLコレステロールが多く含まれる動物性脂質は、一般的にとり過ぎる傾向があるのでなるべく控え、HDLコレステロールを増やす効果のある青魚(DHA/EPA)や、コレステロールを減らす効果のある植物性脂質をバランス良くとりましょう。

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shu

このことからわかるように、悪玉コレステロールはリコピン摂取で減るということが科学的に証明されていることがわかりますね。

実際にリコピンはどのようにどれくらい摂取したらいいの?

現在異なる観点からリコピンについての研究がされております。一概にこのくらいとればいいという共通の基準はないのですが、6から30mgという基準が示されてるものもあります。

仮にトマトジュースをコップ1杯(200ml)飲むと、リコピン16gほどになるのでちょうどいいのかなという感じです。

shu

日本の厚生労働省の資料でも適度に摂取することが望ましいということでした。

気をつけなくてはいけないのはサプリメントなどでとる場合です。過剰摂取は健康に害をもたらす可能性もございますのでお気を付けください。

まとめ

以上、コレステロールとリコピンの関係性について、解説してきました。コレステロールは、身体に必要な物質の一つであり、過剰に摂取すると健康リスクを引き起こすことがあります。その一方で、リコピンはコレステロール値を下げる効果があるため、健康にとって非常に重要な成分です。リコピンを含む食品を積極的に取り入れることで、健康維持に役立てていただければ幸いです。

リコピンでコレステロールを下げれることは科学的に実証されている。

リコピン摂取はトマトを加熱したものが一番いい

毎日トマトジュースコップ1杯でリコピン的にはOK

shu

明日からトマトジュースを習慣にします!LDLコレステロール下げるぞ~!

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この記事を書いた人

イタリア料理の料理人として10年間修業。イタリア、大阪、東京、福岡などを回り料理の勉強をしました。自身が幼いころからアトピーを持っていたため、食と健康の密接な結びつきを肌で感じてきました。今回食と健康をテーマにブログを書かせていただきます。

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